#7 の続き
残りの1回は、有田川へ行った。
釣行の1週間ほど前、和歌山内水面さんに電話した。
「有田川の○○オトリ店さんに行くので、鮎竿レンタルをお願いしたいです。」
「ごめんなさい...今シーズンはもう道具を片付けてしまったんです。」
「!!!」
しまったーー!!サービスの期間考えてなかった!!
もう終わりなんだーー(;▽;)ショック
電話を切ってしょんぼりしていると、その1時間後くらいに電話が鳴った。
和歌山内水面さんだった。
「道具を出してきました。せっかくお電話くれたので、使ってください。」
えー!!まさかわざわざ出して来てくれるなんて!!そんな事ある??!!
めちゃくちゃうれしかった。
オトリ屋さんにも電話をかけた。
「内水面さんで鮎竿レンタルをお願いしました。お近くに初心者でも釣りやすい場所はありますか?」
「あるよ~目の前で釣れるよ~!」
優しそうで安心した。
当日、オトリ屋さんに着いて挨拶した。
すると、たまたま居合わせた常連さんに紹介してくれた。
「この子始めたばっかりやって。川でなんかあったら見たって~」
「えー!一人できとるんか。えらいなぁ。」
また褒めてもらってやる気が出る(*´ω`)
(よく考えたら一人で来てることを褒められただけやけど 笑)
そして「釣り場歩いて行けるから、オトリ缶使わんと曳舟で直接行き。」と言ってくれた。
近かったら曳舟だけで行けるんや〜。便利やなぁ。
でもいっぱい釣れたらどうするんやろう?
一旦オトリ缶取りに来たら良いんか。
と無駄な心配をしながら準備を済ませた。
「日券とオトリ3匹お願いします。」
「ほい、好きなん選び」
と、いけすで泳いでいたオトリをタライに何匹か移してくれた。
えっ自分で選ぶの?!
今まではオトリ屋さんが選んでくれていたので、初の自分で選ぶシステムだった。
そういえば、元気で黒っぽい色が良いとか、傷がないかとか、男の子か女の子かとかをチェックするって本に書いていたような。
よし、チェックやな!よう分からんけど!
と張り切ってオトリに手を伸ばす。
でもこれが全く掴めない。
掴もうとしたらビュンっとスピードアップしてすり抜けていく。
苦戦していると、横に立っているオトリ屋さんの「どれ選ぶんや~それ選ぶんは素人やな~」という無言のプレッシャーを感じた。(ただの想像)
変な汗をかいてきたので、しゃべってごまかす。
隙を見て掴めた子からほいほいっと曳舟に入れた。
(それ以降、①オトリ屋さんが選んでくれる、②タライに入れてくれた中から自分で選ぶ、③いけすから自分で選ぶ、の3システムを経験したが、わたしはどちらかと言えば①が好きだ。選ぶの難しい( ;∀;))
がんばっておいで~!なんかあったら言いや~!と送り出してくれた。
10月下旬。釣り場は日陰でなかなか寒い。そしてビュービュー風が吹いている。
帰ってからニュースを見たら、木枯らし1号が吹いたそうだ。どうりで...。
でも川幅が狭くて岸から釣れるから、全然がまんできる~、と思ったらコケた。
わざわざ水のあるところで。ぼとぼとになった。さ、さむ...。
しかし震えてても釣りはしたい。
準備をして釣り開始。
目の前に大きな岩盤が沈んでいて、その向こうに沢山の鮎がギラギラ光って見える。
すごーい!夢の世界!
と思ったのに全然釣れない。
うそ?なんで?こんなにいるのに1匹も引っ掛かからないって...
次に入った人が爆釣しませんように。と、悪どい念を置いて、移動した。
上流に向かって少し歩くと、向こう岸の岩盤の色がなんとなーく良さそうに見えた。
あそこにしよう。
オトリを放すと、なぜかいつもと違ってイメージ通りに泳いだ。
狙った岩盤にたどり着いた瞬間
ドンっ!!と沈んで
ビューーーン!!と走り出した!!
来たーー!!掛かった!!
あわあわしながら、引き抜きじゃないような引き抜きを決めた。
わーわー釣れた(*´▽`*)
一人で鮎を見つめてニマニマしていると、おー!と聞こえた。
声のする方を見ると、近くの橋からオトリ屋さんが見てくれていた。
手を振ったら、拍手して、がんばれー!のジェスチャーをしてくれた。うれしい。
もう1匹だ!とオトリを交換する。
オトリを放すと、また思い通りに泳いでいく。
そして、バシっ!!ビューーーン!!
今度は上流へ突っ走っていく。
わー!わー!と心の中で大騒ぎしながら、またやっとこさ引き抜く。
すごーーい!!楽しい!!
強風で体がブルブル震えているけど、楽しすぎてやめられない。
いや、もしかしてブルブル釣法が効いてるとか?
その後も、順調に数匹釣れる。
順調に釣れるので、オトリの元気が良い。そしてまた釣れる。
循環の釣りってこういう意味か。
しかし残念ながらそう長くは続かず、入れ掛かりはストップする。
他へ移ろうか考えながらも、その場所を捨てきれずに粘ってしまった。
結局、ぽつぽつ追加して夕方暗くなり、終了。
曳舟からタモに鮎を出し、先に養殖鮎を省いて、数え始めた。
寒さと、これはまさか...という緊張で手が震える。
1匹、2匹、3匹...
釣果は
13匹だった!!!
目標②達成!!
うれしくて泣ける。
オトリ屋さんに戻った。
「おかえり~どうやった?」
「13匹釣れました!!」
「えー!そらすごい!!みんな今日釣れとらんのに!」
めっちゃ褒めてもらえた。
そして、寒かったやろ~ここで着替え~と店の奥のスペースに通してくれた。
ストーブを焚いてくれていた。
優しさがうれしくてまた泣けてきて、鼻をすすりながら着替えた。
この日に釣った鮎さん。
ピンボケで撮り方も微妙だけど、良い思い出(*´ω`)

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